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真夏日の山スキーは雪崩にご注意・・・・針の木岳+蓮華岳継続登山 [山スキー]

【山名】針の木岳:2820m、蓮華岳:2798m                                               【山域】扇沢周辺                                                  【コース】扇沢バスターミナル~針の木雪渓~針の木岳~針の木小屋~蓮華岳~大沢右俣~扇沢                                             【山行実施日】200905月10日(日)                                             【メンバ】操 潤(単独)                                                              【装備】操:Fischer Expedition 150cm 、ガルモントアドレナリン、ディアミール                      【天気】晴れ【行動時間】6時間30                                                        【累積標高差】約1780mGPS計測)【水平移動距離】約14kmGPS計測)                                              【私的お勧め度】滑走快楽度★☆:景観★★★、登高難度:★★                                       【山行(参考)コースタイム】扇沢出発5:09~大沢小屋、大沢出合6:00~マヤクボ沢・針の木雪渓出合7:00~針の木岳山頂8:30~山頂滑走8:45~針の木小屋9:20~蓮華岳10:50~滑走開始11:15~右俣下降大沢小屋出合12:05~扇沢12:30

行動概要:

一日中高気圧の張り出しが約束された日曜日、やはり山スキー終盤に向けて今日も出かけるしかない。今日は山をやらない同行者が居る。当初は時期外れの焼山でも・・と思っていたが、時間が掛かり過ぎる。場所の選択に迷う。雪があり、なおかつ山をやらない同行者が行っても何とか時間のつぶせる場所・・・う~~ん、黒四??扇沢基点なら、針ノ木かな~どうせならまだ登ったことのない蓮華も押さえておきたい。やはり山域での最高峰の針ノ木は絶対に外せない・・・・というわけで、針ノ木岳+蓮華岳の継続登山に目標設定。5月9日夜9時30分、岐阜市発、一路扇沢を目指す。5時間で到着。簡単に車中泊で2時間仮眠。4時30分起床。すでに周辺は明るい。これは十分寝過しの部類・・・今日はかなりの高温が予報されており、早出が必要。暑くなるとこの沢は雪崩がヤバい・・・

5:09分出発。夏道を20分ほど歩くと、雪渓が繋がった。背中の重さから解放され、スキー歩行とする。どんどん進む。数人の先行者をパスし、先頭をゆく人を追うが、時々近づくが、すごいスピードで引き離されてしまう・・・

早く稜線に出たい一心かなり飛ばすが、まったく付いてゆけず、針ノ木山頂時点で、最終的には30分以上も間をあけられてしまった。タイムレースではないが、朝8時の時点ですでに完全に雪はザラメを超えてグサグサとなっており、足元が安定せずシールか効きにくい。早く山行を終えたい一心であった。後半の蓮華大沢を考えるともっと早く通過しておきたかったが、スリップに苦しみながら山頂8:30分着。山頂からは少しかすんだ立山方面と槍ヶ岳方面・・・・風は強く冷たいのだが、どこかナマ暖かい・・

定番コースの針ノ木雪渓・・・・解説は無しね・・・

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せっかくの絶景もレンズの汚れで台無しな、今日の山行を連想させるような、写真です・・・・

記念写真だけですぐに滑走準備。山頂直下のルンゼを滑る。最初の5ターンまでは快適。

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最大斜度の40-45°をジャンプでこすも、音もなく背後からのデロデロ流れるこの時期特有の表層雪崩に足をすくわれ、スリップダウン!最初から雪崩れていたのはわかっていながら、小さい雪崩だからと十分に回避する行動をとっていなかった。見事スキーテールに流れがぶつかり後方から少し押される感じであった。流れに乗りながら、ピックストックを刺したり、手で向きを変えようとカジを切るような動作をしたりした。体に下方にたまりだした、デブリをけって崩したり、約15秒間格闘。スキーを左斜め下に向けて、左サイドに体ごと流して何とか停止・・・・距離にして30mほど滑落。埋まることもなかったが、下にはスキー登山者がいて、停止とともに、気をつけてーと叫んだ。さらに、マヤクボ沢の下方の緩斜面帯までデブリは到達した。やはり急斜面の高温での滑走は要注意・・・・そんなにビビりはしなかったがすぐに右サイドへ

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上の×点で表層発生。下の×点まで流されて停止。下で、登山者がじっ~~と見ていたストップモーションの光景が印象的。

今日は蓮華岳がメインのためもうこれ以上無用な時間は、使えないので、すぐにトラバースに入って、針ノ木峠方向に向かう。条件がよければ、本当はマヤクボ沢出合まで滑走したかったが今日はダメダメ・・・このトラバースもかなり雪が重く不安定で、はるか下方の5-6名の登山者に雪を落とさないようにかなり注意して進む。本当は、こっちもさっさと逃げたいのだけど人為的雪崩は避けたい。注意して針の木峠に到着。その時、ちょうど下から1名シール歩行で登ってきて方が1名。休憩してお話。・・・・最初のめちゃくちゃ速かった先行者であった。山頂から滑り途中で登り返してきたようだ。私はこれから蓮華岳に向かうことを告げ、小休止のあと、先に出発。やはり雪が腐っており、なかなか登りにくい。途中でアイゼンを外していると、彼が登ってきた。この時は誰も蓮華方面にいない状態だったので単独から解放されて正直嬉しかった。彼がやはり先に先行する形でステップを刻んでもらいながら、少しビビりの入った、おじさんはついて行くのみ。

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 蓮華岳までもう少し・・・ぐいぐい引っ張ってもらってありがとう

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蓮華岳から針の木岳を望む。風はかなり強いが寒くはない・・・これが曲者!!南風だった・・・まさに真夏日の北アは雪崩の山と化す…

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蓮華岳三角点記念。このあと少し彼としゃべりしながら右俣を滑ることをお互いが確認して、今日は危険な状態ゆえ監視し合いながら、滑り込むこととした。テレマークの彼に先行してもら形で、上から雪崩監視。少し滑りこむと急斜面帯に入り、やはり、いきなりデロデロ雪崩が随所から発生!!とにかく落ち切るのを待つのみ・・デロデロはいつまでたっても止まらない・・・・

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テレマークのH氏・・・・今日のほんの短い時間でしたが、ありがとう。

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至る所でデブリ発生。サイドからも雪が落ちてくる。狭い谷合いでは長居は無用・・・蓮華山頂から標高にして800mも下ると、下部まで来て谷あいの緩斜面帯になる雪も安定して、ようやく滑走は良好となった。もうほとんど針ノ木雪渓本谷の手前であった。

今日の同行:Hさんの滑走で癒されてください!(あれあれ?音声が入っていないな~)

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下部安全地帯で休憩しながら見上げ。サイドからもデロデロと雪崩れてくるから注意必要。

このあと針の木雪渓下部が見えて安全地帯に入り、ようやく滑走が楽しめるようになった。おそらく後には誰も右俣は入っていないと思いますが、かなり雪崩の危険の高い谷滑降であった。ここには登りの登行ラインも沢山あったが、今日のような条件のときには、ノド状になったところもあるので、上から雪崩が来たら逃げ場がない感じでもあり、とても登りには使いたくないな~と思う場所であった。全般的にはよくある感じのよくある斜度の谷滑降でしたが、何せ雪の条件が悪い一日で、かなり、緊張しながら滑っていたのは事実である

う~~~ん、小規模だったけど、雪崩に流されたのは、ケアレスであった・・・・ネタを創りに行った山行のようなものなのか・・・・いろんな意味で反省が必要であった、真夏日の針ノ木雪渓山スキー行でありました。


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