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たら・・れば・・は無しよ・・・・Version2補正版 [日常]

ここ最近は外来で、重症患者さんを拾うことが多く、なかなかに大変である。大変とは言っても元々緊急・救急大好き人間なのでゾクゾクワクワクさせてくれる重症さんが来ると、血が騒ぎ出すのである・・・・M系山登りのみならず、ここでもドMぶりを発揮といえるだろう・・・

症例1:38歳女性・・・呼吸困難の増強にて来院。過去に喘息既往あり。2週間ほど前から咳が増強し、近医受診風邪薬を処方され(咳止め・抗炎症剤のみ)内服するも改善せず次第に増強。当院に6/13(土)に受診し、同日胸部CT施行。肺野にびまん性にすりガラス状陰影が広がり、鑑別としてマイコプラズマ肺炎、夏型過敏性肺臓炎、特発性間質性肺炎、膠原病性肺炎など・・・酸素飽和度は90%とかなり低下している。全肺野:乾性ラ音。血液検査は土曜日午後のため、検査結果はかなり遅れる模様・・・常とう手段としてまずはマクロライド系抗生剤スタート、一日後に症状は改善なくむしろ悪化傾向、真菌感染症も考え抗真菌剤も併用開始、およびガンマグロブリンも併用スタンバイ。その後、急激に悪化する呼吸困難に進行し、日曜日のため3次救急転院も考えたが、この時点で好酸球44%以上高値、IgEも上昇しており、待った無でステロイドパルス開始。3日後急激に呼吸困難は改善、CTでの異常陰影も急激に改善し、あさってで入院後1週間であるが家庭の事情も考慮し特別に退院・通院治療可能とした。アレルゲン検索ではアスペルギルス、マイコプラズマ、カンジダ陰性。可能性としてハウスダストにかなり強い感受性をしました。その他スギ花粉や動物上皮、ブタクサ、かるがや・・など多数抗原になりうる反応あり。ステロイドパルスは最初からいつでもやる用意はしていたが、一歩間違うと逆効果になりうることもあり、最後の最後まで待った状態だったが、日曜日の夜に、やはり早めに決断したのが功を奏した。・・・・・ハウスダストが誘発した過敏性肺臓炎だったのでしょうか…今のところ推定の状態。

ここでも、もしあの時〇〇〇〇していなかったら、もしあの時〇〇〇〇〇れば・・・とか決断を下す際にはそれ相応の迷い悩みを伴うが、今回のように結果として改善~治癒に向かうことは結果としてよかったのだが、もし、あそこで何もせず(ステロイドを使うのをもう一日遅らせていたら:翌日の月曜日まで・・待機してたら・・・)彼女はかなり危険な状況に陥ってしまったかもしれない。自分としてかなり絶妙なタイミングん判断だったとおもう。ちなみに私はいわゆる呼吸器専門ではないので、気管支鏡検査とかはできません。いつでも血液検査ができるという恵まれた施設でもないので、この辺は経験と勘と強気の判断で勝負するしかないのでした。

 

言いたいことが大幅にずれていったが

たら・・・れば・・・という表現をすると、いつもよく指摘されることがある。もし、あの時〇〇してたら、〇〇してれば・・・というのは、過去の判断を表すこの言葉である。もうすでにスタートを切っている状況で、過去のその一瞬を振り返ってもどうしようもなく、とにかく今・・・その瞬間・・・今後・・・どうするかという未来事象をどう展開させるか・・・これが大切なんだよ・・・たとえどんな風な結果になっても・・・という話を最近の生活の中で諭されたので思わず書いてしまったのでした。。。

こういう文章の展開は・・ドベタだな~~と思ってしまいました。

ちなみに症例2というのもありますが、これはまさに本日6月18日:ドタバタの状態で診断をつけて、救急病院へ転院させた症例でありましたが、またチャンスがあれば引用してみよう。。。。この症例も若い女性で内科系ではちょっと迷う症例でした・・・

 

しかし・・・・この重症さんのいる間にも実は伊吹山藪尾根に登っていた自分は果たして、許容されるのでしょうか??世間は許さなくても僕は許してしまおう・・・ちゃんとこの症例の経過のストーリーは自分の中で完璧にできあ上がっていたのでそのイメージ通りに事が進んだということなのです・・・。そういう意味では自分はすごいなと感心してしまったり・・・自分をほめておくこともたまには必要かな。

僕の外来は心療内科系の患者さんがうじゃうじゃいるが、きっと、その人たちは自分の気持ちがわかってもらえていると実感しているから、自然に集まっちゃうんでしょうね。。。


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