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裏腹な治療?! [お仕事!]

高齢化社会に向かうと人間はがんに侵されるか、はたまた、脳血管疾患や心臓血管疾患、そのほかは肺炎など大体ほとんどの人が罹患する病気は限られてくる。特に最近では脳梗塞予防として抗血小板剤を使った、いわゆる”血液サラサラ”治療が多用される。おかげで大きな脳梗塞はずいぶん減ってきたがラクナ梗塞と呼ばれる微小血管閉塞はよく見かける。我々も、例外にもれずバファリン・バイアスピリンと呼ばれる古典的アスピリン療法や最強の?抗血小板剤パナルジン、ワーファリン、動脈拡張系のプロスタグランディン、魚の脂でおなじみのEPA(エイコサペンタエン酸)そして最新のプラビックスなど数多くの血小板機能抑制薬で脳梗塞・心筋梗塞を抑制する治療を行う機会は多い。ところがこれを多用するとどうしても出血合併症がおこる。今日もまさにこれが起こった外来通院患者さんがやってきた。この方、永年の糖尿病により頸動脈が高度の狭窄をきたし極めて危険な状況であったため、ある程度の出血のリスクを覚悟して薬剤を続けていた。今日の朝から右手がしびれるという訴えで来院された。なんとなくしゃべりも変で、まとまりがない。どうもいつもどおり一人で車で運転してくる際に医院の前を2度も通り過ぎてしまったという・・・やはり脳血管障害だろうということで入院を勧めたが、とりあえずいったん帰宅するという。しかしその後夕方にやはりもう一度そっち得行くと電話があり再診された。脳MRI検査をしてそのまま入院となったが、私が外来を終えて病棟へ行きそのMIRをみて・・・・脳梗塞どころか慢性硬膜下血腫であった。症状を照らし合わせれば典型的で、徐々に進行する脳の表面の出血がじわじわと脳を圧迫するためぼけ症状や歩行障害・尿失禁などの症状から徐々に進行するのである。まさにこれ・・・しかしこの方の出血はややたちが悪くふつうは脳の右か左のどちらかだけなのだが、ほぼ全周にわたって出血が広がっている・・・・脳自体が年れで萎縮しているため強い圧迫症状が出ないのが幸いだが、このまま進行するとくも膜下出血に似た症状になりそうで厳重管理が必要であろう。とりあえず安静化で明日のCT再検査でどうするか?決まりそう・・・当然脳外科にも連絡済みではあるのだが・・・生きた心地のしない週末になりそうである。兎にも角にも治療が高度化すればするほど、高い効果を期待するほど、効果と副作用が混在する裏腹な面も多いのも確かである。
慢性硬膜下血腫のMRI像はこれ
2222.jpg
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